子どもだけでなく、20代も知らない人が急増? 今さら聞けないパイナップルの生態と研究

突然だが、皆さんはパイナップルをご存知だろうか?

▲「いらすとや」さんのパイナップル

そう、パイナップルだ。パイナップルが初めて日本にやってきたのは諸説あるが、1866年にオランダから沖縄に輸入されたというのが、現在最も有力な説とされている。

しかし、我々が目にするパイナップルは大抵、ひとくちサイズでスイーツに乗っていたり、すでに輪切りになったものばかりだ。稀にその姿を目にすることは出来るが、すでに死んでいる。

これでは子ども達はもちろん、若者がパイナップルをよく知らないのも無理はない。

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沖縄で養殖されるパイナップル

パイナップルは沖縄で養殖されている。栽培ではない。養殖である。

今回は沖縄県のYさんが経営している養殖場を取材した。詳しい養殖の現場は撮影できないので、写真がないことはご容赦願いたい。

意外と知られていないが、パイナップルの養殖には資格が必要である。しかも国家資格だ。ひよこ鑑定士と同じで、その現場を映すことは出来ない。

Yさんの紹介でやってきた生けすには、数十匹のパイナップルが泳いでいた。

「コレを見ると、引かれるんですけどね」と言いながら、Yさんが大きな生の豚肉を持ってやってきた。5キロ程度あると言う。

Yさんが生けすに肉を投げ込む。大きな水音に群れが散らばったかと思った刹那、バシャバシャと音を立てながら肉に群がるパイナップル達。肉の塊が溶けるようになくなっていく。

ここに人が落ちたらどうなるのか――私が聞くと、Yさんは首を横に降った。

パイナップルは獰猛な種だ。身体を包む棘は他の魚の攻撃を許さず、葉に見える尾びれはすれ違うだけで獲物を攻撃できる。環境に与える影響が大きく、養殖に国家資格が必要なのも当然と言える。

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「食卓を笑顔に」から国家プロジェクトへ

Yさんは言う。「パイナップルのおかげでスイーツはより美味しく、お肉は柔らかくなります。それに、何よりも――」

パイナップルは栄養豊富だ。ビタミンB1、B2、Cに加え、クエン酸を多く含んでいる。これらは相乗作用があり、夏バテや疲労回復の効果がある。近年は老化防止の効果も注目されている。

特に老化防止は、日本の高齢化社会に対する切り札として研究が進んでいる。少子高齢化を食い止める方法は2つしかない。子どもが増えるか、高齢者が減るかだ。

すでに政府は多くの少子化対策を打ち出しているものの、効果は薄い。しかも、少子化対策が実際に社会福祉を支えるには、何十年単位の見通しが必要である。

政治は長くても参議院の任期満了が6年だ。あまりにも政治との相性が悪い。

ならば、である。高齢者を減らす方に研究が進んでいるのだ。もちろん、高齢者を姨捨山(おばすてやま)に、などという前世紀的な意味ではない。老化を防げば良いのだ。

現在、パイナップルの相乗効果を利用した老化阻止の研究が進んでいる。『不老』――人類の夢が、海で血と肉を求めて泳ぐ、あのパイナップルにかかっているのかもしれない。

記者:ふーらい(ふーらいの思うこと)

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