どうも。まさか本気で開戦するとは思ってませんでした、ふーらいです。
なんでそう思ったかと言うと、そんなことをすれば各国から非難轟々、経済制裁待ったなしでロシアに得なんかないだろうと思っていたからです。
もっとも、私はその手の専門家でも現地民でもないので、ただの想像だったのですが。
そしてこの予想は盛大に外れ、事実上の戦争が始まってしまいました。ロシアの言い分的には「同胞を守るため」であって戦争ではないらしいです。
案の定、非難轟々。さっそく多数の国が経済制裁を発動しています。が、ロシアは止まる気なし。「横槍入れたら核兵器あるからな?」(要約)とまで言っています。
罰則だけで止められない暴力
私たちは日頃、法律に守られています。
それは「人をただ傷付けても何もない」という当然の感情もあるでしょうが、1番は人を傷付けると自分が損をするからだと思います。
意味もなく人を攻撃すれば逮捕です。身柄を拘束され、罰金や服役などの刑罰を受けます。社会的信用も失います。人を傷付けることが感情的にどうかという話を一切無視出来ても、単純に損です。
だからこそ、人は犯罪と呼ばれる行為を原則避けます。罰則を受けたくないからです。
しかし一方で、最近は“無敵”と呼ばれる人の凶悪な犯罪も目に付きます。彼らには罰則が通用しません。罰金に払うお金はなく、服役より悪い環境に住み、失う信用などない人々です。
彼らは、法律では止められません。仮に死刑だとしても、死刑を望んで凶行に及ぶ人すらいます。こういった人を止める方法はたったひとつ。物理、つまり同じ暴力しかありません。
暴力は暴力でしか止められない
話を戻すと、ロシアは経済制裁なんて想定した上で戦争を始めました。そこに深い理由や歴史があるのかもしれませんが、とにかく経済的損得より暴力の行使を選んだことになります。
止めることは極めて難しい状況です。もしここでどこかの国がロシアを止めるために戦おうものなら、第三次世界大戦ともなりかねないからです。これがホンモノの「核の抑止力」。
だから各国、経済制裁はやっても乗り込みはしません。アメリカ大統領ジョー・バイデン氏は23日の声明で、こんなことを話していました。
「今夜、ロシア軍によるいわれのない不当な攻撃に苦しむウクライナの人々に、全世界の祈りが捧げられている」
はい、みんなで祈っています。祈るしか手がないのです。
軍事力で威嚇し、それを拒否するなら実力行使。話し合いや経済的な損得など入る余地はなく、ただただ「従わないなら殺す」という、徹底的な暴力による粛清です。
止めるには、同じ暴力しかありません。経済損失とか、人道的にどうだとか、そういうのが一切関係のない相手。
しかし、暴力でロシアを止めるということは世界大戦、そして核戦争を意味しています。つまり現在のロシアは止められない暴力を振るっています。最強。どうしようもない。
対岸の火事では済まない事態
無敵やん。今すぐ禁止カードにしろこんなの。
ウクライナは1994年に「ブタペスト覚書」という政治協定を結んでいます。
ベラルーシ、カザフスタン、ウクライナが核不拡散条約に加盟したことに関連して、協定署名国がこの3国に安全保障を提供するという内容。アメリカ合衆国、ロシア、イギリスの核保有3カ国がこの覚書に署名。また中国とフランスは別々の書面で若干の個別保障をしている。
核不拡散条約で、ウクライナは当時約1900発の核弾頭を放棄。代わりにアメリカ、ロシア、イギリスの3ヶ国が安全保障を提供する、と。
つまり今、ウクライナに核はありません。で、署名したロシアが侵攻中。アメリカは祈っています。なんだコレって話で。
日本にも核兵器はありません。北方領土のロシア民が「同胞が危険だ」などと言えば(何なら言わなくても)ロシアは今回同様侵攻出来ちゃうワケですよ。「邪魔したら核撃つで?」って言いながら。
海の向こうには国際司法裁判所の判決を「は???」って無視し続けてる中国もいます。
話し合いは同じ力を持たないと成立しない
それが個人間であれ国家間であれ、人は関わる以上、自分の利益を追求します。
当然、それは相手も同じこと。なのでお互いが納得出来るラインを探って、お互いに損がないよう微妙なところで決着を付けます。お互い得をしようねってことです。
でもそれは、同じだけの力を持つ者同士でしか成立しません。
弱い相手は殴って聞かせればいいだけです。奴隷とか植民地とか、そういう存在ですね。彼らは一方的に強者に奪われ、絞られます。
同じ力を持つ場合、どんなに殴りたくても殴れません。自分も無事では済まないからです。それが今、例えば核兵器になってしまっています。
今回の止めようがないロシアの暴力には、日本も含めて軍備とか、もっと言えば“同じ暴力”について考えなければいけないでしょう。
お金があろうが、信用があろうが、殺せば終わり――嫌な話ですが、そんな世の中であることをロシアは私たちに見せているような気がします。
以上だ! また会おう!!