ほぼタイトルで言いたいこと言っちゃったよ!!
ふーらいです。
国会でもニュースでも話題になっていますね、裁量労働制。
超簡略化して説明すると、実際の労働時間に関係なく、契約内容の時間働いたと見なして賃金を支払うシステムのことです。
この裁量労働制をめぐり、適用範囲を広げようとする与党と、それを阻止すべく動く野党とがぶつかっています。働き方改革とか、残業許容で労働時間がむしろ長くなるだとか……
でも私思うんですよ。与党も野党もニュースも、全部ズレてるって。
どんな法も守られなければ何の意味もない
有名な資料ですが、平成27年度に厚生労働省が実施した、重点監督の結果があります。元々違法の疑いがある企業を狙ったとは言え――
重点監督の実施事業場:5,031 事業場
このうち、3,718事業場(全体の73.9%)で労働基準関係法令違反あり。
なんと7割が違反。
違法な時間外労働があったもの:2,311 事業場( 45.9 % )
うち、時間外労働の実績が最も長い労働者の時間数が
月100時間を超えるもの:799事業場(34.6%)
うち月150時間を超えるもの:153事業場( 6.6%)
うち月200時間を超えるもの:38事業場( 1.6%)
100時間超えは34.6%。1.6%は200時間オーバーですよ……
ブラック企業が蔓延する現代の労働環境も同じです。
何が言いたいかというと、何時間以上の残業はダメだとか、裁量労働制をどこまで適用するとかしないとか、そういう問題じゃないんですよ。
労働基準法すらまともに守れていない社会に、何適用しても一緒だよね??
もっと厳重に企業を管理、処罰できないなら、どんな法を設定しても意味なんかありません。残業時間を語る時点で、国会もニュースも全部ズレています。
話題になった罰則の軽さ
電通で起こった過労死事件を覚えていますか? 新入社員の高橋まつりさん(当時24歳)が2015年に過労が原因で、短い人生を自ら断ってしまいました。
2017年10月に判決が言い渡されました。その内容です。
違法残業をめぐって労働基準法違反罪に問われた広告大手「電通」の事件で、東京簡裁(菊地努裁判官)は10月6日、求刑通り罰金50万円の判決を言い渡した。
「求刑通り罰金50万円の判決を言い渡した」
求刑通り、つまり訴えた側の完全勝利で、ひとりの命に対する賠償が50万円です。24歳、これからの人生です。それが、たったこれっぽっち。
命は金額の問題ではないかもしれません。しかし、もしこれが他の事故ならどうでしょう? 交通事故だったらウン千万~億ですね。50万ごときで済むハズはありません。
なぜ労働に関わると、人の命は軽くなるのでしょうか?
残業時間が話題に上がること自体がおかしい
そもそも、なんですけどね。
なんで残業時間が何時間まで良いとかダメとか、そういう話題になるんですかね。
違うでしょ。
残業って本来、イレギュラーで発生するもんです。突然に仕事が増えて、どうしても処理できないから仕方なく残業して仕事を片付ける――それが本来の残業でしょう?
労働基準法では原則1日8時間、週40時間を超えてはいけないんです。
いいですか。
なんで労基法超える前提で話してるんですか?
そこなんですよ。仕事によって時間で区切れない仕事は、すでに36協定などで法的にも定義済みです。もっとも、それ自体も悪用が問題になっていますけど。
仮に残業時間について話し合うとしても、司法の場では、80時間以上の残業は過労死の要因として認められています。
つまりもう、結論出てますよね。
80時間超えたら絶対ダメ。以上! 解散!!
まとめ
- 労働基準法が守られる社会にすることが大前提! 罰則も軽い!
- 残業は80時間超えたらダメで結論出てるじゃん!
今も国会でバトルが繰り広げられていますが、今日も労働者は置いてけぼり。経営者の立場である与党と、与党にはとりあえず反対しか言わない野党という構図ですね。
野党は労働者を保護すべき的な観点で話していて、一見すると味方に見えますが、先に挙げたとおり根本的な問題が欠如しているので、やっぱり骨髄反射で反対してるだけ。
労働環境を変えたきゃ自ら起業するしかないって、絶対おかしいですよ……
以上だ! また会おう!!