「働きたくない」が口癖、ふーらいです。
フルタイム勤務といえば8時間労働です。というかこれがデフォの値として扱われています。
とりあえず8時間労働だよね? くらいの扱いです。当たり前体操です。
もともと働きたくない病に、生まれた頃から感染している私だから余計に思うのかもしれませんが、まず8時間労働ってのが長すぎなんですよ。
実際、私に限らずそう思う人が増えているようで、私はとても嬉しいです。
2ちゃんねるに「1日8時間労働自体がめっちゃ長い」という趣旨の意見が寄せられ、にぎわいを見せている。スレ主は自称「社畜」ではあるが、長時間働くことに疑問を持っており、「残業代全部出るけど、残業なんか1秒でもやりたくないわ」と不満を漏らしている。
でも、今回はもうちょっと踏み込みたい。
というのも、
実際は8時間どころじゃ済まされないですよね??
勤務時間8時間は全然8時間じゃない
コレよ。コレが言いたい! 8時間からどんどん加算されてくよ!
まず日本では8時間労働するなら60分の休憩が必要です。
労働基準法第34条にはこう書かれています。
使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
労働基準法第34条第1項
まぁね、休憩は必要だよね? じゃねーよ!!
こっちは早く帰りたいんだよ! 休憩っつっても職場で適当に弁当食うか、外食するかの時間だろ!? 常にどっかに人がいるじゃねーか! 私はひとりになりたいんだよぉおおお!!
つまり、実際の拘束時間は9時間。
はい、もう8時間じゃありません。
さらに通勤の時間が入ります。
職場が家から近い人でも、勤務時間よりは余裕を持って早く到着する必要があるので、そこそこ早く出なくてはいけません。
仮に車で30分の範囲内だとしても、信号や混雑による誤差を含んで出なければいけないため、実際には始業時間の45分ほど前に家を出ることになります。
行きは早く出るので45分、帰りは関係ないので30分として、通勤に必要な時間が往復で75分。
拘束時間はめでたく10時間越え。10時間15分になります。
公共交通機関を利用する場合、この時間のズレはかなり小さくできるので15分も早く出る必要はありませんが、代わりに満員電車という名の現代版蟹工船に乗らねばなりません。
ここに、正社員ならもちろん、最近じゃアルバイトレベルですら残業が発生します。
仮に1時間残業をした場合、11時間15分を仕事に捧げていることになります。
何が1日の1/3が労働だ! 全然1/3じゃねーよ!? むしろ1/2の方が近いわ!!
しかも1時間残業なんて、鍛え上げられた社畜の人なら甘口カレー扱い。
もっと長くなればあっという間に12時間超えていきます。
全ッ然、8時間じゃないんだよなぁ……
そもそも、なぜ8時間なのか
イギリスで起こった産業革命が要因らしいのですが、詳細はWikipediaにありました。
産業革命当時のイギリスでは工場労働が人々の生活を激変させつつあった。平均的な労働時間は1日に10時間から16時間で休日は週に1日のみであった。
シンプルな地獄やないか
しかし、勇気ある人が行動を起こします。
ロバート・オーウェンは1810年に1日10時間労働を訴え、経営していたニュー・ラナークの工場で実践に移した。さらに1817年には1日8時間労働を新たな目標とし、「仕事に8時間を、休息に8時間を、やりたいことに8時間を」(Eight hours labour, Eight hours recreation, Eight hours rest)のスローガンを作り出した。
「仕事に8時間を、休息に8時間を、やりたいことに8時間を」
こうして、仕事時間の基準値は8時間というスローガンが掲げられたようです。
ぶっちゃけ、8時間という値そのものは1日24時間を1/3にしただけの基準値でしょうが、それでも16時間も働かされてりゃ、8時間にするだけでも凄い行動ですよね。
ですので、まず最初に。
この8時間設定はハチャメチャやられた労働者の「せめて1日の1/3までにしろよぉ!!」という魂の叫びであって、
別に8時間労働が人間にとって効率が良いとか、健康的にどうだとかは一切ない、適当な設定
だということです。
――でも、そんな効率とか一切置いておいて。
ええ、素晴らしいスローガンですよね。
私もそう思うので、もう一回復唱してみましょう。
「仕事に8時間を、休息に8時間を、やりたいことに8時間を」
――ああ、素晴らしいスローガン。
ところで
さっき8時間労働で実際に使われる時間を計算した結果、残業なしでも10時間15分でしたね?
……
やっぱダメじゃん!! 全然スローガン達成できてないじゃん!?
だいたいこれ、おかしいんですよ。
最低でも8時間以上働くようになってますが、本来は8時間以内にするべきなんです。
八時間労働制(はちじかんろうどうせい)は、労働者の健康を保障するために、休日を除き、労働者に1日に8時間、即ち1週間に40時間を超えて労働させることを禁じる制度である。
「労働者に1日に8時間、即ち1週間に40時間を超えて労働させることを禁じる」
超えちゃダメなんですよ! 8時間以内! 8時間以上じゃないの!!
現代の仕事は工場労働とは質が違う
しかも、当時の工場での労働と、現在に労働は全然違うものですよね。
確かに肉体労働や単純作業はそれはそれで大変な仕事です。
しかし、現代の仕事は頭脳労働が増えていますし、そもそも、頭を使いながら肉体労働をするシーンもたくさんあります。
しかも経済成長は昔と比べて伸び幅が悪くなり、企業は先行きの不安から内部留保(企業が他に使わず蓄えている資金のこと)を増やすばかり。
労働者は給料は上がらないのに、仕事に求められるレベルはどんどん向上していきます。
そりゃうつ病にもなるよ。悲しい結末を迎える人が増えるよ。
じゃあ何時間が適切なのか
0時間ですよ!!!!!!!
というのは置いといて、移動時間などを考えると、5、6時間くらいが適切でしょうね。
仮に6時間勤務だと45分の休憩が義務なので、6時間45分。ここに移動に必要な75分を加算すると、ピッタリ8時間になるんですよね。
こうなって始めて、スローガンである労働8時間となります。
これですら、勤務地が遠い人では8時間をオーバーしてしまいますしね。
休憩なんかいらない人は5時間で切り上げるか、極論ですが5時間59分働いて帰宅してしまえば、45分の拘束時間ロスを回避できます。
シフト制の仕事をしている人なら、このために勤務時間を調整する経験をした人も多いのではないでしょうか。
まとめ
働きたくないでござる!!!!!!- 1日8時間勤務では、全然8時間労働ではない!
- 5、6時間が適切だと思うぞ!
なぜ文明が発達してるのに労働時間が減らないかについては、この記事で言及しています。
以上だ! また会おう!!