【星をみるひと】クソゲーと断じると大切なところを見失う怪作RPG【配信・レビュー】

どうも。Switchで配信して星を見ました、ふーらいです。

『星をみるひと』は1987年発売のファミコンRPG。現在はSwitchで配信しており、移動速度2倍やクイックセーブ、短時間巻き戻しなどの便利機能が追加されています。

追加された便利機能で察すると思いますが、ファミコン原作はかなり遊びにくい仕様です。

まず、フィールドや街での移動速度が激遅。当時のドラクエと比べてもさらに遅く、しかも他NPCがランダム移動する際に一瞬固まる謎仕様。さらになぜかNPCはこっちの倍くらいで動きます。

セーブ機能はなくパスワードのみ。再開時はゲーム開始位置に強制送還され、経験値は256の倍数でしか保存されません。あとシンプルに文字が分かりにくい上に入力が超面倒。

▲作中で一切使えないカタカナを全文字使えるのも謎ポイント

今回配信でLv0スタート(Switch版では初期Lvや所持金を上げられます)からクリアまで遊んだ感想をまとめていきます。

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「クソゲーか?」と聞かれたら

ハッキリと答えます。

クソゲーです

割とインターネットではクソゲーとして有名な作品ですが、実際に遊んだ上での私の感想です。

先述した移動速度やパスワードに関しては序の口、ジャブです。問題山積みなゲームなのですが、私がなぜクソゲーと判定するかは、以下の3点に絞ります。

移動先の設定がバグだらけ

フィールドから街へ移動し、街を出て次の場所へ――RPGの基本ですね。しかし本作はなぜか街から出た際、明らかに入る際と違う場所へ飛ばされるケースが頻発します。

例えば、アークシティの行政区へ移動します。まずフィールドから。

▲黒い穴が行政区

▲行政区へ到着

そして、行政区を出てみます。すると――

ココどこ!?

といった具合に、マップ切り替え時の切り替え先がおかしい場所、めちゃ多いです。

ちなみに、街からフィールドに出る場合は整備された道から出ることで正しい場所に出ますが、行政区には街の外に続く道がないので確実に紫フィールドに飛ばされます。

あ、あとついでになんですがこの謎の紫色フィールドは全部ダメージ床です。ココどこ!? って歩いてると死にます。あ、ついでのついでにダメージ床歩いてもエフェクトやSEが一切ないので、気付いたら死んでます。

他にも、最初に入る洞窟では入口が出口に、出口が入口にリンクしており、奥まで行って外に出ると入る前の場所に戻されます。つまり突破するには洞窟に入る→即座に出るが正解。何コレ?

初心者の作ったRPGツクールみたいなバグです。少しでもテストプレイすれば分かるやろがい!

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問題だらけの戦闘システム

RPGなのでこのゲームにも戦闘があります。本作はコマンドバトルなんですが……

▲0ダメージ!

まず、本作には「逃げる」がありません。戦闘に入ったら勝利するのみ。そのくせ、敵はHPが減ると平気で逃げ出します。逃げた相手からはもちろん、経験値もゴールドも得られません。

次にダメージを与える方法なのですが、ESP(他RPGでいう魔法)か通常攻撃の2択。ESPはサイコパワー(他RPGでいうMP、SP)を消費するため、序盤は通常攻撃が基本になります。

通常攻撃はまず、武器を購入しない限り素手。素手はランダムで0~3ダメージを与えます。武器を持っている場合は、武器の攻撃力に武器の熟練度を乗せた数値を敵の防御力から引き、その残りがダメージとなります。

ところが、このゲームは基本的に敵の防御力がかなり高く設定されています。最初の街で一番強い武器を装備していても、次のMAPに進むと平気で0ダメージです。

▲最初の街で一番高い『らぐらんじゃ』でも0ダメ

素手と異なり武器を装備している場合はランダム性がなくなるため、武器装備で0ダメの敵は何回殴っても0ダメです。つまり、ESPが使えないとダメージを与える手段がありません。

となると勝ち目がないので、逃げるかこっちが全滅するまで殴られ続けるしかありません。

……はい、先ほど書いたとおりです。「逃げる」コマンドはありませんし、戦闘中に武器を替えることもできません。詰んでます。

素手の場合は防御に関係なくランダムなので、3ダメを引きまくれば倒せなくもないのですが、ほとんどの敵はHPが減ると回復か逃げるかしてくるので、終わりがないか何も得られず終わります。

次にESPです。キャラのLvが上がるとESPを習得していき、コレでダメージを与えられます。通常のゲームと異なり、使用時に消費を2~4倍まで上げることができます。

▲ESPは出力を4段階選べるが……

この仕様はちょっと面白く見えるのですが、ESPは一部を除き防御力の影響を受けてしまうため、基本的には4倍MAXで撃ち込むことになります。10ダメージを防御力10に撃ち込んでも0ですが、20ダメージなら10通るからです。

ところが、ESPに必要なサイコパワーはそんなに潤沢ではありません。

例えば、終盤の戦闘も捌けるキャラLv14でのサイコパワーは平均2,300程ですが、主人公『みなみ』でこの時使える中での最強ESP『さいこしぇいか』の基本消費は110。4倍撃ちは440です。

かといって3倍以下にしたり、手前の『ふぁいあさいこ』(消費80)では4倍にしたところで、終盤の高い防御力を持つ敵に対してはまともなダメージソースになりません。

▲クリア後に鍛えてLv17にした『みなみ』でMAX3,175

結果「サイコパワーがあるうちなら戦えるが、数回戦闘をこなすとガス欠する。ガス欠した時点で敵が倒せなくて詰み」という劣悪な戦闘バランスになっています。

回復するアイテムは一応存在しますが、特定の木の実を拾い集め(場所のヒントなし)その木の実を街で順番に調合する(順番間違うとダメ)という手順が必要です。

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必須アイテム『さんそぱいぷ』が無理ゲー

本作は宇宙空間に出るために『さんそぱいぷ』というアイテムが必要です。『さんそぱいぷ』を持っていない場合、宇宙に繋がる場所に行っても移動できません。

この時、特別なメッセージなども表示されないので「このドアなんでこの先に行けないんだ?」となります。移動先がバグり散らかしてるせいもあり、ただのバグかと疑う人もいるでしょう。

で、この必須アイテムである『さんそぱいぷ』なのですが……説明書もNPCも含め一切、このアイテムの存在に触れてくれません。どんだけゲーム内で聴き込んでも、情報皆無です。

▲配信で教えてもらったおかげで入手できた『さんそぱいぷ』

じゃあどこにあるのかというと……先ほど紹介した紫色のダメージ床フィールドの北側に落ちています。落ちているとは言いましたが、光っているとかそういうのも一切ありません。

特定の場所を通ると、気付いたらアイテム欄に入っています。拾いましたとかって説明もないです。ただアイテム欄に放り込まれています。

つまり

・全くのノーヒントで
・現地に行っても目印も何もなく
・特定の場所を通ると手に入っていて
・コレがないとクリア不能

ということです。

 

・全くのノーヒントで
・現地に行っても目印も何もなく
・特定の場所を通ると手に入っていて
・コレがないとクリア不能

 

 

 

分かるかそんなもん

今でこそインターネットで攻略情報が共有されていますし、私のように有識者から教えてもらうこともできます。しかし1987年当時、こんなもんクリアできねーよ!!


……とまぁ、ここまで散々ダメなところを語って来ました。

実際、システム的にはぶっちぎりのクソゲーであり、Switch版の巻き戻しとクイックセーブ前提で何とか遊べるレベルです。この2つがあれば戦闘の詰みを回避できますからね。それにしたって『さんそぱいぷ』がどうしようもないんですが。

じゃあなんで、このゲームをただ一言「クソゲーです」で終わらせられないかを話します。

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サイキックの移動手段と世界観、システムの融合

まず主人公たち4人は全員サイキックという超能力、つまりESPの使い手です。それぞれ得意な能力があります。

『みなみ』は障害物を破壊するブレイク。『しば』はあらゆる物を飛ばす『じゃんぷ』。『みさ』は遮断する『しーるど』。そして『あいね』は相手の心を『てれぱし』で読むことができます。

▲『みさ』は『しーるど』を得意としている

これらの能力はレベルアップで上昇。この能力を使って邪魔な障害物を『ぶれいく』し、川や壁を『じゃんぷ』し、ダメージ床を『しーるど』しながら『てれぱし』で情報を集めます。

特に『しば』の『じゃんぷ』は分かりやすいです。最初は細い川を超える程度ですが、育つと分厚い壁はもちろん、本来はIDカードがないと入れない部屋まで無視して飛んでいけるようになります。

通常、RPGでは移動手段をアイテムに頼ります。ドラクエで言えば海を渡るために船を入手し、空を飛ぶために魔法のじゅうたんを手に入れる――こうして移動範囲を広げていきますよね。

しかし本作ではすべて超能力で解決するのです。海をジャンプで飛び、バリア地帯をシールドで越え、障害物をブレイクして進みます。

サイキックが成長することで、普通の人間では絶対できない移動が可能になるのです。

▲水場を当たり前のように飛び越える

そして考えてみてください。壁を難なく破壊し、鍵をかけている部屋を無視して飛んできて、攻撃をすべて弾き飛ばし、心の中を読んでくるサイキックたち……

そら人類から見たら恐ろしい存在で、迫害もされるわな。

敵との戦闘に関しても、武器攻撃がまるで通用しない強力な存在に対して、ESPでそれらを消し飛ばす主人公たちこそがサイキックと考えた場合、この理不尽な戦闘バランスはわざとそう調整したのではと思えるのです(その上でやり過ぎだけどね)。

戦闘中のESPにも描写があります。例えば『ばどえあー』。

▲『ばど』が名前にあるESPは相手にその効果を与える

このESPは相手の周辺の空気を『ジャンプ』させて窒息させるというもの。生物に効果絶大ですが、一方で機械やモンスターには無効。『ばどひーと』なら周囲の熱を飛ばして凍えさせます。

『しーるど』は味方の防御力を上げるESPですが、『ばどしーるど』では敵をシールドで包むことでお互いの通常攻撃が効かない状態にします。

戦闘描写が細かく、超能力の使い方がリアルなんですよね。単純なダメージ狙いはブレイク使いの『みなみ』だけで、他メンバーは何かと能力を工夫して戦っているのが想像できます。

ついでに、サイキックたちは成長させることでドット絵も変化。最後はこんな感じ。

▲立派な姿になる4人。どなちゃんも可愛いな!

他にもラスボスという概念がなかったり、イルカやシャチが人類の上に存在していて、生物の頂点が人類である概念を否定するエンディングなどなど……

こういう作品なので、確かにシステム的にどうしようもないんですが、ただクソなだけの内容とは全く異なる、特殊な色彩を放った作品となっています。

ですので『星をみるひと』を語る時に「クソゲー」というのは、正解でありながら本質を突いていません。このゲームは一言では終われないし語れない。

プレイヤーにシステムを通じて世界観を表現するという、神ゲーでもなかなか成し得ない構成に挑戦した意欲作であり、しかしそれにしたってもうちょい何とかせーやという要素てんこ盛りで、総合的に判断するならばクソゲーと言わざるをえないという……そんな作品でした。


とまぁ、こんな感じに配信で遊んだ感想まとめでした! 配信はコレね(ダイマ

やや手順が面倒な『みさ』ちゃんを仲間にする記事も出しているので、よければ!

以上だ! また会おう!!

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