どうも。なぜかいろいろあって自治会の役員をやっています、ふーらいです。
自治会とか町内会と言うとすぐに「強制された!」とか「やめたい!」なんて話になります。気持ちは良く分かります。私もやりたくないですし、何なら辞めたいです。
じゃあなんでやってるのとか、どうして入って欲しいのかとか、その辺のお話をさせてください。
自治会は何をしているところなのか
住んでいる地域で起こる、個人では対応出来ない困りごと全般の解決になります。ちょっと分かりにくいと思うので、具体例をあげますね。
――とまぁ、こんな感じ。他にもいろいろありますが、多いのはこの辺です。
よくネットに「自治会に入らないとゴミが捨てられなくなる」と書くのはこれで、掃除から修理まで自治会員がみんなで負担しているんです。だから未加入だと使えません。嫌がらせじゃないんよ。
自治会とか町内会なんてのは、強制加入ではありません。ただ、みんながちょっとずつ協力して周囲環境の維持に努めているからこそ、今住んでいるその地域が維持出来ています。
なので、ぜひ協力して欲しいのです。
あと会計が不明瞭なところもあるそうですが、それはそこの会計がクソゴミなので問い詰めていいです。少なくとも私のところは、コピー1枚から領収書を保管、会計報告書に掲載しています。
……でも、疑問に感じませんか?
「住んでいる地域の維持」って、国や市の仕事じゃないの??
そもそも自治会なんていらない
いらねーよこんな組織
はい、初っ端から役員の人間が何を言うんかって話なんですけども。
個人で管理不可な雑草だの、電灯やゴミ捨て場だの、こういうのって本来は役所の仕事じゃないですか。上が事業者に要請してやってもらえばいいですよね。
道路関係なんて論外で、あれは国や地方公共団体の所有物。管理もそっち持ちで当然です。なんで住んでいるだけの人達が、別に自分で壊したワケでもないのに修繕せにゃならんのって話。
地域の交流? そんなもんしたい人が自由に主催、管理すればいいだけです。
終わり。
自治会不要。全部国か県か市か、とにかく全部、上がやるべき。
じゃあなんで自治会なんてあるの?
みんな限界だから。
東京とか住んでいる人が多い(≒収入も多い)地域なら違うのかもしれません。あくまで三重県のとある地方に住んでいる私の話をしますね。
少し前に、道路脇の溝の蓋が壊れました。別にそのまま開けておいてもいいのですが、子ども達も住む地域です。また、車がハマって脱輪などした場合は個人の負担も大きい。
そこで、市役所に報告します。「蓋が壊れたから直して」と。
役所の返答は「3:7でなら修繕できる」でした。もちろん3が役所で、7が自治会です。
さすがに7はキツいということで掛け合い。長い相談で出た結論は5:5でした。
道路の蓋ひとつですら、自治会の補助なしでは修繕できないんです。それほどに予算がない。
減る人口、減らない維持費
日本はここ10年以上、人口減少が続いています。リンク先は総務省統計局です。
人口が減るということは当然、税収も減ります。しかし人口がどれだけ減っても、管理の必要な土地は減りません。何ならインフラの老朽化で、以前より費用がかかるケースもあります。
結果、昔より今の方が、維持に必要な個人のエネルギー(労力と経済力)が大きいのです。発展ではなく、維持にです。発展するかは自由ですが、維持はしないと住めなくなります。
しかもこの人口減少、全国平等に減るワケではありません。沖縄を除く都会ほど減少率が低く、田舎ほど減少率が高くなります。
▲総務省統計局より引用
表は2020年と21年の比較です。東京愛知大阪の3台都市は高いところでも-0.36%。一方、秋田県は-1.52%。私の住む三重県でも-0.82%となかなか酷い減少率となっています。
人間社会での生活というのは原則、人口密度の高い場所に住んでいる方が便利です。
施設や交通機関を新設する場合、多くの利用者が見込めるので予算も出しやすいです。企業も利益が出せるので進出しやすく、雇用も生まれます。
地方は逆です。利用者が見込めないので予算も出せず、企業も雇用も生まれにくいです。そうなると生活できないので、特に地域に強い繋がりがない若者らは街へ出ることになります。
で、その結果が同ページの表4です。
▲同じく総務省統計局より引用
ちょっと見難いですが、人口に対し年齢の占める割合表です。特に注目すべきは75歳以上の割合で、東京都が12.1%なのに対し、先ほど人口減少ワーストの秋田県は19.9%を叩き出しています。
さて、75歳以上の高齢者の何%が、40℃近い夏場に雑草を刈れるかって話になるんですね。
無理です。じゃあ業者に依頼しよう! そりゃあいい。で、そのお金は誰が出すの?
助け合わないと安全を維持できない
地方はすでに「お互い助け合って明るい社会を」なんて軽い次元ではなく「お互い助け合わないと、環境を維持できない」という状況に陥っています。
だからこそ自治会や町内会という半ボランティアのような団体が存在し、連携して維持にあたっています。高齢者が暇つぶしに遊び半分でやるようなイメージは、少なくとも現代ではありません。
ここまで書いてようやくタイトルの回収、及び私の言いたいことになるのですが。自治会とか町内会とかに入らないことを、節約のための知恵のように言うのは止めて欲しいなと。
今あるこの生活を維持しているのは、インフラ企業だけではないんです。その点だけはどうか理解して欲しい。その上で、強制はできないけど協力はして欲しい……そういう話です。
おまけ:なんで役員やってるの?
流れです。
いやマジで、いろんな話とご近所との流れでこうなってしもうた。私は辞めたいけど、それは役員全員が口を揃えて言ってるからしょうがない。
あと、少なくとも私のいる自治会は無駄な出費を使わず、余計な集まりとかも極力排除する「陰キャが頑張って運営してる」感のあるところなので、あんまり神経を使わず協力できてるって感じです。
以上だ! また会おう!!