【給付金】税金は『平等』ではなく『公平』を目的としているので、所得制限があるのは妥当【平等は残酷】

どうも。電気の使用量が下がっているのに、料金はガンガン上がっています。ふーらいです。

低所得世帯に3万円、子育て世帯には子ども1人5万円の支給を政府が検討しているようです。

低所得世帯とは具体的にどのラインなのかとかはさておいて。

どうもインターネットでは「物価高騰による影響は低所得者だけではない」だとか「低所得者にだけ税金を使うな」といった、税金が『平等』に使われていないという主旨の発言が散見されます。

酷くなってくると「金稼げない他人を養うために働いてねーんだ」という、個人主義の行き過ぎたような意見も。

これに関して、気持ちが100%全く理解出来ないとまでは言いません。

さまざまな税金を常日頃から支払っているのに、いざ給付となったら低所得者という、むしろ税金をあまり払っていない側にだけ振り分ける。これは不平等ですよね。

なので、そもそも税金というのは平等を目的にしてないぞって話をします。

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税金というシステムは『平等』ではない

まず『平等』という言葉の定義をしておきます。デジタル大辞泉にはこう定義されています。

かたよりや差別がなく、みな等しいこと。また、そのさま。「利益を平等に分配する」「男女平等」

「利益を平等に分配する」。つまり今回の給付金で言えば、収入や子どもの有無に関わらず国民全員に同じだけ給付するのが『平等』です。

そして、税金とは平等ではないシステムのことだと書きました。先に結論を書いておきますと、税金とはなるべく『公平』に近付けるシステムであって、平等かどうかは考慮されていないからです。

じゃあ『公平』とはなんぞや?

すべてのものを同じように扱うこと。判断や処理などが、かたよっていないこと。また、そのさま。「公平を期する」「公平な判定」

……うーん、分かりにくいな。例を挙げてみましょう。

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税金は『公平』を目指す

割と有名なイラストを出します。

左は平等です。全員に足場を1つずつ。右が公平です。背の低い子に2つ、大人にはなし。

つまり、平等というのは全員に同じものを同じだけ与える行為で、公平とは与えた結果が同じになるように調整する行為なのです。税金は原則後者の、結果を同じにすることを目的としています。

今回の給付金で言えば、低所得者に給付して生活の最低ラインを同じにしようということです。

例えば年金。老齢年金、障害年金、遺族年金といった形で、何らかの事情により生活の維持が困難な人に給付されます。

公共事業もそうです。税金の支払った金額に関わらず、学校や公園、病院、道路を利用できます。

これは一見平等っぽいですが、ここでの目的はどんな状況にあっても施設の利用が制限されないことです。つまり、何回公園に行ってもいいし、道路を何度往復しても追加料金は請求されません。

確かに日本でも貧富の差が広がってはいますが、海外のスラム街のような光景が広がらないのは、こうして税金が公平を保とうとしているからだと私は考えています。

平等は響きとは裏腹に、残酷な面を持つ

平等が良いと思える時というのは、自分がその集団で平均以上にいる時です。先程のイラストで言えば、大人か少年であれば悪いシステムには見えないでしょう。

しかし、子どもにとってはどうでしょう。同じように足場を貰っても、試合を観ることはできません。この状況は平等ですが、不公平なんですね。

税金を多く納める人は、その多くが努力をしています。人によっては血を吐くような……いや、実際に吐いている人もいるかもしれません。

では、努力をすればみんなが成功するのでしょうか? そもそも、努力をすることが困難な人は? こういう人々はイラストの子どものように、一生試合を観れないままで良いのでしょうか?

みんなの背景を一切考慮しない平等というのは、とても残酷なのです。こういった福祉面を削るとどうなるかは『無敵の人』に関する事件で、多くの人が理解しているかと思います。

なお、今回の給付に話を戻せば、具体的にどの範囲までを給付対象にするのかは議論して当然です。ただ、原則平等にはなりません。以前の一律10万円がイレギュラーであったと考えるべきかと。

これらを考慮してもなお公平より平等を望むなら、それも考え方です。ただ、平等という言葉の響きに惑わされないよう、注意して物事を考える必要があります。

 

以上だ! また会おう!!

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お金のことインターネットのこと

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